

写真家・楜村一尚さんの写真集「あわいに佇む」の装丁・デザインを承りました。
元々、楜村さんとはフォトアーキペラゴ写真学校の同期だったのがご縁で、名刺やWEBサイト制作などを依頼いただいていました。
今回の写真集「あわいに佇む」は、ご本人の居住地域である徳島県内の神社にあるブランコを撮影したものです。
なぜ神社にブランコがあるのか。かつて当たり前だったであろうその理由を知る者は少なくなり、記憶と共にブランコ自体も忘れ去られ、そして消えていっています。
作品そのものの詳細はステートメントをご覧いただくか、ご本人に聞いてみるのが一番なので、私の口からはこのあたりまで。
ストイックに真正面から被写体・テーマを捉えたこの作風は、ドイツの巨匠ベルント・ベッヒャー/ヒラ・ベッヒャー夫妻に代表されるタイポロジーの文脈からの影響を感じさせます。
装丁を考える中で、ベッヒャーをはじめとするタイポロジーの写真集を読み込みました。
一見退屈そうに見える反復の中に、普遍的な秩序と個性が浮かび上がってくる、スルメ的な魅力を放つ写真集を目指しました。
なぜか何度も開いてしまう。そんな一冊に感じてもらえると嬉しいです。
ひとまず周りの人に見てもらいたいとの想いをお持ちで完成させました。具体的な販売方法などは今のところ未定ですので、気になる方はご本人のWEBサイトやInstagramなどをチェックしてみてください。
仕様
A4変形 PUR製本 本文76P
LINK
PART
Art Direction, Graphic Design
CLIENT TYPE
作家
DATE
2025/02/01